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読書的な何か。

読書と読書にまつわるテクノロジー、雑記など。

書評『レバレッジ・リーディング』

概要

読書に関する本にあたっていると、よく耳にする『レバレッジ・リーディング』。やっと読んでみました。ビジネス本の読み方を提案する本で、かなりシンプルかつ具体的な手法(読み方の手順)に踏み込んでいる点が印象的でした。

章立てを見ると、「多読について」「物件の選び方」「戦略的な読書法」「読書後のフォロー」の4章立てですが、独断と偏見で、内容は以下のように整理できるのではないかと思いました。

  1. 本に対する考え方
  2. 本の選び方
  3. 本の読み方

また、著者である本田直之氏おススメの読書リスト(永久保存版と、出版年(2006年)におけるオススメ版の2パターン)がついている点も良いです(当ブログでも何点か紹介してきた読書本、やはり著者のオススメ本リストはマストですね)。

本に対する考え方

非常にシンプルです。メッセージは一つ。読書は自分への投資。この実現に向け、レバレッジ・リーディングし(多読し)、読んだ内容を確実に仕事に活かす。つまり投資の結果を出す(リターンを得る)ことが最終目的になります。

また、読書が投資対象になりうる理由もいくつか述べています。

  • 本は査読されており、深く正しい知識が得られる
  • 読むと時間が生まれる
  • 自分の常識が更新される
  • 未来予測できちゃうかも
  • 考えの偏りを防ぐ、等々

さらに、読書をすることで得られる利点もいくつか述べています。

  • 情報の取捨選択能力がアップする
  • 他人の疑似体験ができる
  • 本に書かれたノウハウを自己流で実践活用することができる(自分のやる気×他人の知恵や経験=レバレッジの効いた結果が得られる)、等々

本の選び方

では、投資に対するリターンを確実にするために、どんな本を読めばいいのか。本書では、その選び方を3通り示しています。

目標の明確にして、本を選ぶ

目標が決まれば、その達成に何をすべきかを考えられるようになります。そうすると、その課題に沿ったテーマの本を選ぶことができる、というわけです。

自分にとってやさしい本を選ぶ

理解しやすさ、納得のしやすさは元より、理論より実践、教養より経験。より具体的なほうがやさしいし、何よりビジネス向きであると言えるわけです。

テーマで選ぶ

ここはかなり様々な切り口から紹介されていました。身近な、同じジャンルの、口コミで、メルマガで、等々。具体的なところはぜひ本書で確かめて頂きたいところです。

本の読み方

次はいよいよ、具体的な本の読み方です。制限時間を設けるとか、全体を俯瞰するためにまえがきや目次、帯、著者プロフィール等のメタデータをくまなく読むとか、様々な手法が紹介されています。

doksyo-tekが一番おおっと思ったのは「ささいな取りこぼしを気にしてスピードが遅くなるよりは、より少ない労力で大きなリターンを上げることに集中したほうがいい」という点。そのため、読書の完璧主義は捨てるというのです。

たしかに、本は最初からシーケンシャルに読みたくなるし、書かれていることはあれもこれも大事に見えてくる。しかし、投資に対するリターンを最大化するためには、目標に対して不要な情報は、重要そうに見えても切り捨てていく。そうすることで、短時間で必要な情報がフィルタリングされてくるのだと思います。

そして、レバレッジ・リーディングの真骨頂とも言えるのが、読書後のフォローである「レバレッジメモ」の作り方と活用法です。

実はこのメモ、本当にシンプル。作り方は、

  • 重要なところに線を引く、印をつける
  • メモに書き出す
  • 繰り返し読む

というもの。何気に、繰り返し読むって部分がみんな習慣化できないところなのではないかと思いました。裏を返せば、ちょっと努力して繰り返し読むことを習慣化できれば、それは大きなリターンにつながるアクティビティなのかもしれません。

レバレッジメモの事例や、具体的な作成法は本書で詳細に紹介されていますので割愛しますが、これは自分なりにアレンジして実践してみる価値がありそうです。

所感

レバレッジとは、てこの原理。つまり、小さな力で大きな力を生み出すことです。

レバレッジ・リーディングは、その名が示す通り、まさに小さな投資で大きなリターンを得るための、実践的な読書法なのだと思いました。

特徴的なのは、やはり読書後のフォロー。メモに書き出して繰り返し読むという、一見すると誰にでもできそうな、でもなかなか継続的にできなそうなことをできるか、がポイントだと思いました。

繰り返しは情報処理が得意とする行為です。うまくシステム化できれば(単純にリマインドするだけじゃ、ダメだろうなぁ)、スムースに習慣化できるかもしれません。

▼本田 直之著「レバレッジ・リーディング」(東洋経済新報社)
B00978ZRTU