旅と読書
たまたまゲットした集英社の雑誌『青春と読書』。小特集は「旅と本」があり、高野秀行さん・梶よう子さんのエッセイと、「旅」をテーマにしたオススメ本が紹介されていました。
高野さんは、年齢を重ねると時間の進み方が早く感じられるが、旅をすると新しい経験の連続なので「体感時間」が長く感じられると説いていました。旅の本を読むと同様の効果が得られるのかどうかについては触れていませんでしたが、本の世界に没頭することも、ある意味その世界を旅しているようなものなので、もしかすると、体感時間が長く感じられるが効果があるのかもしれません。なるほど、そんな実験をしている研究もありそう。
梶さんは、江戸時代の旅に関連した、当時の読み物(十返舎一九著『東海道中膝栗毛』等)やガイドブック(八隅蘆菴『旅行用心集』等)を紹介してくれました。特にガイドブックのほうは、旅行グッズの紹介、籠に酔わない方法、獣を近づけない方法、旅行日記の書き方等、かなり具体的な内容のようで、とても興味がわきました。
現代語訳がありました。昔の人の旅気分を味わえる一冊かも。
このように、旅への関心を高めるエッセイに併せて、旅本も紹介されていました。以下、紹介されていた本の中から気になった旅本をご紹介。

インパラの朝―ユーラシア・アフリカ大陸684日 (集英社文庫)
- 作者: 中村安希
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/01/18
- メディア: 文庫
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旅には、旅行前と旅行中と旅行後の3パートがあり、それぞれのパートで楽しさがあると思っています。
旅前なら、旅行先に関する本を読んで現地に思いをはせる。旅行中ならガイドブック等からより実践的な情報を得る。また、電車に揺られながら、あるいは宿の布団の中で、気になる本を読む。そして旅行後は日記や思い出をまとめるために改めて現地で読んだ本を読み返したり、現地では深く調べられなかった関連本を読む。などなど。
それぞれのパートにおいて、必要とするオススメ本をレコメンドしてくれるシステムなんてあったら、使いたくなるかもしれませんね。