『戦略読書』定点観測 - 2017年2月
はじめに
下記は、今年の読書ポートフォリオ・マトリクス(以下、RPM)です。昨年の実績値を参考に、年間200冊・読書時間460時間、マトリクスは横軸が「鍛錬⇔趣味」、縦軸が「基礎⇔応用」にアップデートしました。
図1 2017年版のRPM
定点観測
趣味-基礎
びわ法師のひとことが、なんとも奥深くて。
人間のしあわせっちゅうのは「いきがい」ってこった・・・
どろろの金は不幸な人たちが立ちあがるために使われるのだろう?
それを見つけてやるということは
おめえさんが一人前の人間として立派に役をはたしたことになる!!
それが「いきがい」だ・・・わかるか?世の中にシアワセなんてありゃしねぇってな
だが
この水のはてに
この空の下に
おれのさがす
シアワセの国が・・・
なんだか
あるような気がする・・・
きっとあるに決まってる!
「獲物は逃しても、また獲れる。獲物ほしさにルールを守らなければ、狩猟をする資格はありません。」
猟師の美学。丁寧な描写は見ていて面白い。
鴫。「しぎ」と読む。Snipeは鴫狩りを意味し、スナイパーとは元々鴫を獲れるほどの腕前の持ち主のことを指す。鴫は小さくてジグザグに飛ぶため、狩りにくい。うん。1つ賢くなりました。
金魚屋古書店の、別冊?
次のフレーズがよかった。確かにあったと感じていた意味も毎日のようにうつろっていく
一瞬の光と闇の砂時計
その音の心地良さずっと変わらない価値なんてない
絶対的な力を持った確かな値打ちのものなんてない
だから本棚の海の中は気持ちいいんだよね漫画なんて、たかが紙の上の事。だからこそ、どんな事でも起こり得る。
たかが紙の上だからこそ、あらゆる可能性を秘めていると思っている。

- 作者: バージニア・リー・バートン,Virginia Lee Burton,石井桃子
- 出版社/メーカー: 童話館出版
- 発売日: 1995/03
- メディア: 大型本
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バージニア・リー・バートンの作品。彼の作品は、産業の進展と、進展に伴う歪みとをうまく描き出している。スチームショベルからガソリン・電気・ディーゼルショベルへ。最後に石炭だってまだまだやれるさ、と光を当てるその裏には、その産業でがんばってきた人々への敬意が感じられる。
久しぶりに笑った。とても楽しく、でも確かに生きているって実感のある言葉たち。渋谷直角の世界観、人生観も垣間見ることができる。飾らないからか、なんかホッとする一冊だった。紙の本も買っちゃうか。
趣味-応用
なし
鍛錬-基礎
なし
鍛錬-応用
沼津にある深海水族館の紹介本。
水深200mより深いところは深海で、それは地球の海洋面積の80%なんだとか。深海ってもっと特殊なイメージがあったけど、そうでもないのかも。
しかし、沼津に行きたくなった。深海水族館も見たいし、深海魚が食べられる沼津港にも行きたい!(別に深海魚限定じゃなくていいけど)
司馬遼太郎は、「歴史とは、大きな世界である」と言った。その世界の中にいるたくさんの人物が、自分を励ましたり、慰めたりしてくれると言った。
巻頭の「読書の未来」が読みたくて借りた。後ろは全部立花隆の書評。それはそれで参考になるのでざざーっと読んでアマゾンメモ実行。巻頭は後でまとめよう。
昆虫の世界は本当に奥深い!
写真が多く、実寸も載ってたりするから、イメージがわきやすくていい。重かったり固かったり派手だったり、本当に多様だなぁ。
分析
以下は今月のRPMです。棒グラフが冊数、折れ線グラフが読んだ時間です。趣味-基礎(小説、マンガ類)はやはり強力です。
読書形態(紙、図書館、スマホ、専用端末)ですが、今のところ、オーディオブックやウェブブックは読んでいないので、4つのままです。また、形態は偏りなく分散しているように見えます。おそらく、読書をするシーンに応じて、形態を使い分けているからだと思われます。どのシーンで何が最適か、検討してみるのも面白いかも。
続いて、今月からは累積のRPMも分析します。
累積のグラフは、三角屋根みたいな形になってきました(毎月のRPMもだけど)。これは、両端に位置する「鍛錬‐基礎」「趣味‐応用」がどちらかというと学習要素の高い、いわゆるお堅い系・勉強系の本が多くなるため、そんなに多く読まれないという事実の表れかと思います。
エンタメ要素が少ないものの、読むと奥が深くて面白い面も持ち合わせている「鍛錬-基礎」「趣味-応用」ジャンルは、もっと開拓していきたいところです。具体的な方策も検討しなくちゃ。
次に読む本
前回も書きましたが、戦略読書のキモは、他人と差別化するために、他人と違う本を戦略的に読みこなしていくことでした。
そのために考えた作戦が、組み合わせて自分が選ばない本を選んでみるというものでした(以下、前回の図を再掲します)。
この仕組みに則り、本を選んでみました。今回は、キーワードの選定も、トピックの構築も、全部手作業と主観で行っています。なんとなく。ここを自動化すれば、思いもよらぬ本に出合えることになりそうな気がします(やはりこれは単なるレコメンドか?)。
①キーワード(直感で選んだ。タイトルからのキーワード抜粋が多め)
どんぐり、姉妹、情報、ロボット、生命倫理、奴隷、生殖、心理学、寝かしつけ、鬼、人食い、亀有、世田谷、ウェブニュース、広告、仮説、習慣化、ストーリー、戦略、青空文庫、電子書籍、図書館、マイクロライブラリ、経済
②トピック(順番に5つに分けただけ)
- どんぐり、奴隷、人食い、仮説、電子書籍
- 姉妹、生殖、亀有、習慣化、図書館
- 情報、心理学、世田谷、ストーリー、マイクロライブラリ
- ロボット、寝かしつけ、ウェブニュース、戦略、経済
- 生命倫理、鬼、広告、青空文庫
③選んだ本(各キーワードをAmazonでAND検索。ただしヒットしなかったら、後ろからキーワードを減らしていく)

われ広告の鬼とならん―電通を世界企業にした男・吉田秀雄の生涯
- 作者: 舟越健之輔
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2004/02
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 1回
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④ 来月読むもの(ピンと来た1冊を選んでいます)
『卵子探しています 世界の不妊・生殖医療現場を訪ねて』にしてみようと思います。おっと、来月と書いていますが、この記事を書いている段階で、3月は終わってしまいそうなので、4月に読みます!
さてさて、面白く読めるかなぁ。4月の戦略読書で検証してみます。
参考