『遠読』を読むぞ
書店で手に取ってみて「うわ、難しい」と思い、図書館で借りてみて期限切れで返却し、、結局読めずにいるフランコ・モレッティの『遠読』。
みすず書房の紹介(抜粋)にはこうあります。
西洋を中心とする文学研究/比較文学のディシプリンが通用しえない時代に、比較文学者モレッティが「文学史すべてに対する目の向けかたの変更を目指」して着手したのが、コンピューターを駆使して膨大なデータの解析を行い、文学史を自然科学や社会学の理論モデル(ダーウィンの進化論、ウォーラーステインの世界システム理論)から俯瞰的に分析する「遠読」の手法だ。
ほほー。
精読(Close Reading)に対する遠読(Distant Reading)。一歩引いて、全体を眺めることで「世界の文学」なるものを丸ごと捉えてしまおうという野心的な試みかと思います。しかもその手法にネットワーク理論やデータ解析手法等、情報科学の手法を用いると。これは興味がわきます。
でも、この『遠読』、文学の知識が浅いdoksyo-tekには1行1行が難しく、とてもとてもハードルの高い本なのです(すでに2回挫折してるし、値段も高いし)。
こういう時は、ネットの書評や感想文を読み漁り、本当に読みたい本なのか否か、見極めることが大事になります。
- 書評:遠読―〈世界文学システム〉への挑戦 [著]フランコ・モレッティ - 円城塔 (作家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
- 『遠読 〈世界文学システム〉への挑戦』 フランコ・モレッティ著 : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
- 遠読 カテゴリーの記事一覧 - 訳すのは「私」ブログ
- 遠読とは読むに値しない本達への眼差し | 高橋文樹.com
- 本を読まずに文学する『遠読』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
- 遠読――〈世界文学システム〉への挑戦 - 本と奇妙な煙
以下、有料だったので、途中までしか読んでない記事。
結論。はい。やはり『遠読』に挑戦してみたいと思います。
ということで、ポチリました。やっちまった。おそらく、相当時間がかかる(2017年いっぱいで読み終えるかどうか)と思います。できれば、都度、感想などを書いていきたいなと思っています。
以下は、『遠読』に関連してるかもしれない本。翻訳者・秋月さんご推薦の本も含まれています。デジタル・ヒューマニティーズ、面白そうな研究領域ですね。日本語圏でも、もっと盛んになるといいなぁ。

- 作者: エレツエイデン,ジャン=バティーストミシェル,高安美佐子,阪本芳久
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グーテンベルクからグーグルへ―文学テキストのデジタル化と編集文献学
- 作者: ピーターシリングスバーグ,明星聖子,大久保譲,神崎正英
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Macroanalysis: Digital Methods and Literary History (Topics in the Digital Humanities)
- 作者: Matthew L. Jockers
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The Bestseller Code: Anatomy of the Blockbuster Novel
- 作者: Jodie Archer,Matthew L. Jockers
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Between Humanities and the Digital (MIT Press)
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