HMDを用いた読書スタイル
先日、以下の記事を読みました。
記事はHMD(Head Mounted Display)を用いた読書アプリの紹介です。百聞は一見に如かず。まずはリンク先のムービーをご覧ください。特に、4分30秒くらいからがイメージがわかりやすいかと思います(下のはキャプチャなので、動画はリンク先でご確認ください)。
図 ImmersionVR Reader
海辺の中空に書棚のようなウインドウが浮かんでおり、ポインタで書籍を選ぶと、これまた浮いた感じでテキストが読めるようになっています。
記事によると、まだまだ表示や操作のUIに課題が多そうです。が、これは新しい読書スタイルを感じさせる取り組みだと思います。
こうなると、やはり欲しくなるのはVR空間内で本をもっと便利に扱う方法です。たとえばImmersion VR Readerにあるような、面陳の本棚の形式ではなくて、本当に背表紙しかみえていない書斎のような空間をVRでつくることができたらばということを想像します。
なるほど、確かにそういう方向もありかと思いますが、書店に行くと、まず入口には面陳で話題の本や売れている本が並びますので、もう少し、面陳を軸とした表現方法を考えてみてもよいのかもしれません。
例えば、中国・天津の図書館のような佇まいに(ここは棚刺しですが)、書影がブワーっとあると、それだけで知的空間を漂っているような感じになり、これまでとまったく異なる本を選ぶ体験ができるかもしれません。
なにこれかっこよすぎる。めちゃくちゃ行ってみたい。中国の天津市の図書館。オランダMVRDVと、中国天津TUPDIのコラボだとか。#読書的ニュースhttps://t.co/9fR29kfhz6
— 読書的な人 (@doksyo_tek) January 4, 2018
また、仮想空間であるので、いったん書影表示UIができてしまえば、検索結果から特定のテーマや著者のタイトルを並べたり、読書前に帯情報や要約、書誌情報等を閲覧できるようになります。これは、これまで物理的な制約を伴っていた書斎に新しい在り方を提案するものであり、今後、仮想空間上での理想の書斎づくりに大きく寄与することになるのかもしれません。
思えば昔むかし「VRMLによるウォークスルー型書店/図書館」なんてのがあったけど、それに近いものが形を変えて実現されようとしているのかもしれません。